設計職

メーカーにおける働き方改革失敗は「ワンオペモノづくり」が原因!失敗しないためには現状を理解するところから始めろ!

こんにちわ!ミニドラです。

今回は、昨今話題となっている働き方改革について、メーカー設計職観点でお話していきたいと思います。

メーカー設計者の立場に立っており、若干過激な記事に仕上げていますので、事務系(特に人事系の方)は閲覧注意かもしれません。

ただし、私の考えの結論としては、メーカーにおける働き方改革は、人事と設計職とがしっかり会話をし、2人3脚で進めていかなければ、うまくいかないと考えています。

この観点で結論を書いていきますので、ただの事務系胸糞記事にはならないようにします。(ただし気分は悪いかもしれません。)

そして、「ワンオペモノづくり」という勝手に作った造語で、メーカーにおける働き方改革を論じていきたいと思います。

働き方改革に対するメーカー設計からの非難の嵐

さて、私の所属している会社でも漏れずに働き方改革をやっております。

ただ、これが始まった時ってメーカー設計職の皆様方は、かなりの難色を示し一部の方々においてはブチギレていた事でしょう。

なぜか?

メーカー設計職は、会社方針でいかようにも業務量が変動するのです。会社の売上をあげようとすれば、営業がたくさん受注し、その分だけ業務量が増えていきます。

そんな状況の中で、会社方針とは少し離れたところで人事部方針として、急に「働き方改革」が打ち上げられるのです。そして、残業時間の多いメーカー設計が矢面に立たされるわけです。

「設計部は残業時間が多い。改革すべきだ」

と。そりゃぁ、まぁ怒りますよね。

だって、日々どうやって客先要求を最短でこなすかを考え、会社の方針に従い、変動する業務量こなしている。そして、客先説明も必要であるから、ロジックを構築するために圧倒的に思考している。

そこに、人事部が「残業時間が多い→ダラダラしている→効率を上げる余地がある。」という、破綻したロジックで働き方改革を実行しようとするのです。

このロジックの破綻にメーカー設計はうんざりするわけです。

だって、働き方改革に一番期待しているのは、メーカーの設計職ですから。

残業なんて別にしたくないし、家族と過ごす時間を少しでも増やしたい。もちろん、設計業務は裁量があって期待役割が大きいということも認識しているし、仕事自体も面白いと思ってやっている。

だけど、設計が効率的に業務をこなした所で、どこかでチョークするから、そこをフォローしなくちゃいけない。(これは初物=1stサンプルだったりするとしょうがないこと。)

そんな時、メーカー設計職としては、働き方改革をすべきは、「AIにとって変わってもいい作業を思考停止しながら右から左へ流し、結果、どこかで業務が止まり、一部の優秀な人間によって尻ぬぐいしてもらっているようなポンコツ」を叩き直すところから始めるべきだろ、と考えているのです。

本来、直接的でも間接的でも、皆で製品を作り上げていくことがモノづくりであるのに、メーカー設計職に頼ってばかりいる会社は、必然的にメーカー設計職の負荷が増え、残業時間が多くなるのです。

つまり、解決すべき課題は「ワンオペモノづくり」なのです。

これを理解していない人事が漏れなく働き方改革に失敗するわけです。(表面的に成功させているパターンはあるかもしれない。)

そして、幾人もの人事部の死体の上で、働き方改革のゴミの山が積まれていることでしょう。

現状、どれだけのメーカーが働き方改革に成功しているでしょうか?

メーカーにおける「ワンオペモノづくり」の悲惨な現状

急に「ワンオペモノづくり」とか言い出してびっくりしたかもしれませんが、私の造語です。ワンオペ育児ってメーカーのモノづくりととても近いものを感じると思うんですよね。

なので、造語を作ってみました。

ちなみに、2019/1/23時点で検索しても1件もなかったので、私が定義したことになりますね。

メーカーにおける働き方改革のためにもこの言葉が普及する事を願っています。

さて、「ワンオペモノづくり」がどんな状況のことを指すのか、いくつか、例を出してみたいと思います。

生みの親であるメーカー設計職が母親として製品を育てている横で、父親的な感じで営業が何も考えず受注して、仕事を取ってきたんだからよろしくと言う。受注を落とした時の営業の大義名分は、いつも決まって「設計力がないから」。

必至にコストのことを考えて、スーパーの98円卵を買うかのごとく設計しても、なぜか手間を減らすためだけの理由で、高いステーキ肉を買ってしまう調達。「コストが高くなったら設計が悪い」と言われる。

また、設計段階からカコトラやヨコテンを反映していても、ひとたび市場不具合が発生すれば、品質保証から「ダメな設計だ、君たちは事務で仕事をしているのか?」と揶揄される。子が風邪をひいたことが母親のせいだという父親のように。

しまいには、市場の要求レベルが上がっていることを無視した当事者意識のない人たちが、「俺達の時代はちゃんと設計していたのに何故君たちはちゃんと設計しないのか?もっと考えて仕事をしろ」と言われる。

これはいわゆる、おじいちゃんおばあちゃんが「私たちの時代の親はみんなしつけをしっかりしていたのに若い者は・・・」という当事者意識の無い状態で自身を正当化している状態です。

なんとなく、メーカー設計職の置かれている状況を理解いただけたでしょうか?

少し被害者意識を感じさせるような表現となってしまいましたが、これが「ワンオペモノづくり」の現状です。

わかりにくいなぁという方のために、もっとシンプルに言うと、「ワンオペモノづくり」とは、設計部門以外の

  • 思考停止
  • 当事者意識の欠如

です。この状況って気付いていながら改革されなていない、最も改革すべき働き方である、と断言できます。正直これって業務所掌と責任所掌の範囲を明確にして上げれば解決できるんです。なかなか、これができないのが日本的な部分で、未だに残る建前文化により反発が大きいんです。

メーカーにおける働き方改革の仕方(人事観点)

設計部以外は「ワンオペモノづくり」を改善!

少なくとも正しくロジックを構築する能力を身につけ、日々思考しながら仕事に取り組むことを意識させるようにした方が良いです。

前者は、以下の能力を研修で身につけてもらうのが第1段階。

  • ロジカルシンキング
  • ロジカルコミュニケーション

第2段階として、1個1個の仕事に対し意義を説明できるようにし、ロジックの破綻が無いかを意識付けしていくことが必要だと考えます。

第3段階目は、この仕事の仕方おかしいな、と思ったら、周囲に言いながら改善していくのです。これだけでも思考停止が防止できますし、また、改善するために上流下流工程への理解しようとするため、当事者意識も少しずつわいてきます。

よく使われる言葉としては「PDCA」を回しなさいなんて言われますが、ただ「PDCA」を回すのではなく、1度回した「PDCA」自体がロジックとして破綻してないかをチェックする働きかけをしていくといいと思います。

設計部は残業時間を削減!

これだけメーカー設計職は「ワンオペモノづくり」で大変だー!と言っておきながらも、残業時間が多い状況の改善は必要です。

痛みを伴うかもしれないけど、真の意味で早く帰れるようになる事に対しては誰も反発してこないので、改革は進めていくべきです。

どうすべきか?

これはとても難しくやり方はいくつもありますが、とにかく「作業時間の見える化」がポイントだと思っています。

  • 今日やりきる事・やっておきたい事(チームメンバーで共有)
  • 作業時間
  • 朝時点での帰宅時間
  • 夕方時点での帰宅時間の見直し

これらを設計部の事業部長レベルで見えている状態にすることが必要だと感じています。実際、私の部署では残業時間が従来比で15時間レベルで削減されていますので、効果はあると思います。

注意点としては、トップダウン≠言葉で威圧することではないです。目的を明確にし、正しく伝えることが大切で、「メンタルヘルスを健康にする。」が目的なら、業務量の調整や判断を管理職が正しく行うようにしていくべきですし、「人件費をさえて利益計画を達成する。」が目的なら、業務の選択と集中が必要です。

この記事のまとめ

メーカーの働き方改革は「ワンオペモノづくり」を無くせ!

設計部以外はまずは「思考停止・当事者意識欠如」をなくせ!

  • ロジカルシンキング
  • ロジカルコミュニケーション

設計の残業時間削減は「作業時間の見える化」がポイント

  • 今日やりきる事・やっておきたい事(チームメンバーで共有)
  • 作業時間
  • 朝時点での帰宅時間
  • 夕方時点での帰宅時間の見直し

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